中牟礼貞則さん

昨夜は素晴らしいアルト奏者 宮野裕司さんのグループでギターの至宝 中牟礼貞則さんと一緒だった、なんとこのグループ、今年で結成15年目!

でもなぜか、国立のライブハウス限定!ということになっている。

楽屋がないので、インターミッションの時は、カウンターでメンバーが背の高い椅子に座り、雑談をするのが恒例になっている。

昨夜も同じシチュエーションだった。

誰かが、「今かかってるBGMだれ?」とマスターに尋ねるところから、たわいも無い親父ギャグに始まり歴史や音楽に至る話までいつもと変わらぬ、リラックスしたインターミッションだ。

普段僕は先輩方の話を聞く方が多いけど、時を経過するに従い、この一会が最後になるかもしれないと思う昨今の状況などもあって、

そのとき聞きたいことがあるかぎり、なんでも話してみよう、と氏(中牟礼さん)にぶつけてみた。

カウンターで話す時、氏はいつも僕の右側横に立ち、その左手を僕の左肩に置き後輩である自分に愛情を持って話してくれる。

ゆっくりと噛み砕くように優しく、

氏は今でも同じ食事パターンを続けている、朝は10時に長年繰り返し厳選された食事、そして2回目の食事は16時までに済ませ、そのあとは何も基本口にしない。

おそらくサバの缶詰水煮かトマトと玄米か白米かの定量をゆっくり1時間くらい噛んで味わいながら、あとは漬物だったか、根菜系の野菜だったと記憶している。

ツアーなどで地方にいる時は焼き芋を持っていくそうだ。

あとは現地でそう言った根菜類を調達するという極めて訓練された食事。

その食生活を軽く20年以上は続けていて、奥様が亡くなられる前もその後もずーっと継続されているようだ、、

家族で一緒に食事をしてもご本人だけ別メニュー(いつものメニュー)だったそうな。

そしてそれは自然とそうなっていったようだ。

人から言われてするとか人の真似は興味がない、自分でやってみないと分からない、、と、これはまさに我々ミュージシャンの音楽や生活に対する姿勢でありスタンスでる。

毎朝同じ時間に起きて15分くらいのストレッチや体操をして、体の筋力が落ちたと感じた時は足腰を鍛える軽い体操をするそうだ。

同年代のベテランの方達が体調が悪くなって長期休養したり、亡くなる方もいる中、氏は全く別次元のレベルで今日も素晴らしい演奏活動をしている。

朝食は10時! 前日16時以降何も口にしないので、朝起きたら腹ぺこで這うようにして食卓へ向かうとの事。

朝お腹が減って朝食を食べる人が一体何人いるのか?

実際は寝起きは胃の具合が悪く、どちらかというと、無理やり胃に食べ物を流し込む人がほとんどだと思うのだ。

話をしている間、僕の肩に置いた左手から暖かい氏の体温が伝わってくる、、

5分くらいは少なくとも手を離さなかったと思う。

その間僕は少し照れ臭くなって、氏の目を見るのがちょっと恥ずかしかったくらいだ。

こうやって後進に様々な事を話して来たんだなあ、と思い、なんとも贅沢な時間だった。

演奏が素晴らしいのは言うまでもない。

プレイ中、時折すごくお茶目な音やフレーズが飛び込んでくる。

氏独特のブルージーさと言っても良い、とても人間味のあるフィール、それが氏のプレイをさらにジャズらしくしているポイント。

思わずこちらも声をあげてしまう。

彼の性格と成りが音楽にストレートに現れている。

演奏が凄いだけでなく、このような人としての振る舞いや、音楽家としてコンディションを整えるための素晴らしい心掛けの数々に心底感銘を受ける。

僕は最近の生活の中で、音楽だけでなく人としてどうあるべきかと考える。

みんなそこまでたどり着くまでに、様々な苦労をして来ていて、苦労する事で、他人の気持ちが瞬時に理解、というか感じ取ることができるようになるんだと思う、

どんなに演奏が素晴らしくても、人にとって大切なことの方が真っ先に来るはず、、、、、自分だって、結局、音楽をやり始めた時の動機は単純で、只々カッコイイから始めたわけで、何も人生修行のために初めたわけでは無いのだ、

とにかく中牟礼さんは格好良い!のだ。

“中牟礼貞則さん” への2件のフィードバック

  1. 広沢洋子 より:

    25日は楽しかった
    私は吉野さんの大ファン。若かりし頃吉野さんを知り、4年ぐらい前ここ国立で再び吉野さんに巡り合えた。その時以来、中牟礼さんの存在を知り、時あればライブに参加
    池長さんのドラム、宮野さんのさびれたサックスの音色、益々、皆さんが好きになりました。

  2. ikechan より:

    そうなんですね、ありがとうございます!

    諸先輩方、ホント渋すぎです😊
    僕もいつもとはまた違う部分を引き出されているような気がしてます。
    みんなが元気でこれからの10年も続けられたらって思います🐥

    またいらしてください!お待ちしています🥁

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